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ミス
運命かと思った──



僕はいつもの様に営業車で田舎道を走らせていた。(お茶の配達です)


のどかな風景が続く一本道だ。


しばらくすると、向こうから一台の対向車が見えてきた。
僕はすぐにその車の『異変』に気づいたので目を凝らしていた。

なんと、その車の助手席に乗った女性が、窓からこれでもかと身をのり出して、こちら側に手を振ってきていたのです。


「え??何??誰??」


突然のことに戸惑ったが、冷静に「これは何なのか」と考えた。

助けを呼んでいるのか?

いや違う。僕は視力がいい。彼女の表情は非常に笑顔だ。危険にさらされている様子はない。

じゃあ知り合いか?

いやそれも違うだろう。彼女は非常に美人だった。知り合いにあんな美女はいない。


などと色々考えていたが、しかしすぐにそれが何であろうと構わなくなる程の『喜び』が、僕の中に激しく沸き上がってきた。

何故なら、こうして女性に手を振られることがとても久しぶりだったし、しかも相手はとびきりの美女。



嗚呼……、


こんな僕に手を振ってくれる人なんて、飛行機が離陸する時に、「いってらっしゃい」の合図をおくる




滑走路のオッサン



くらいだと思っていた。



僕は幸せに満ち溢れ、導かれるまま窓を開け、その子に手を振り返してしまった。

それに気付いた彼女は嬉しそうにニコリと笑ってくれた。そしてさっきよりも手を大きく振ってくれた。


《う、美しい…》


僕も手を大きく振った。顔をほのかに赤くしながらブンブン振った。


車との距離はドンドン縮まっていく。僕達の距離もドンドン縮まっていく。

彼女とのご対面まで後わずか。

僕の胸は高鳴る。ドキがムネムネと高鳴る。

こんな出会いもあるんだと神に感謝する。


「神様、僕は今あなた様への感謝の気持ちで胸が胸毛でいっぱいです」


僕はスピードをゆるめた。向こうもスピードをゆるめた。


「さあ、いこうか」


僕は仙道くんになった。仙道くんになれた。


20メートル……


15メートル……


10メートル……


この10メートル地点で、僕は彼女に確実に恋をしてしまっていることを確信していた。



と、彼女に心を奪わたその時だった。




ぴかーん!!




彼女の目が紫色に光ったのを僕は見逃さなかった。

彼女はすれ違いざま、待ってましたとばかり、僕にこう言ったのだ。


やや強い、いや、とても強い口調でこう言ったのだ。













「ありがとございます!ありがとうございます!

只今、市民の方の心強い声援を頂いております!

県知事候補者!森まさこ!森まさこ!
新しい風を吹かせる森まさこ!森まさこ!

最後の最後まで!最後の最後まで頑張ります!

ありがとうございます!ありがとうございます!」














と。








一緒に乗ってたジジイとババアも一斉に飛び出してきて、メッチャ手を振ってきた。













まじ、事故りそうになった。












いや、むしろフロントガラスに頭を打ちつけて頭カチ割りたくなった。































「ウィーン…」















パワーウィンドウの閉まる音だけが哀しく響く。

そして自らが犯した過ちを振り返る。



これでいいのか、と。



いや、よくない、と。









夢なら覚めておくれ。



いいや、夢じゃない。



だって後ろの方から、あの女のアナウンスがまだ聞こえてきてるんですもの。








「ありがとうございます!ありがとうございます!」








最後まで読んで頂き

ありがとうございます!ありがとうございます!

(当ブログは責任を持って、森まさこさんの応援をさせていただきます)



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 2006.10.29 Sun
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